Sunday 15 May 2011

秋田の田植え3

待ちに待った田植え日和!


東京へ帰る夕方までの間、
田植えのお手伝いをすることができました。
まず、育てた苗が詰まったトレイを
ビニールハウスからトラックに積みます。

そのトラックを田んぼの淵に止めて、
田植え機に乗せる分のトレイを
トラックから下ろします。
一度に10枚くらいでしょうか。

トレイはだいたい一つ50cm ×30cmくらいですが、
苗の根の部分には水がたっぷり吸収されているので
とても重いです。

そのトレイの底から
別の受け皿を滑り込ませて中身を持ち上げ、
連携プレーで田植え機に積み込みます。

十分に積んだら、お父さんが運転する田植え機は
苗を植えながら田んぼを一往復してきます。
帰って来たらまた同じようにして積み込みます。


運動不足の私は当然、
全身に筋肉痛の予感がし(見事的中!)
腰の具合が怪しくなりました。

田植え機の運転は
簡単そうに見えて実はとても難しい!
不安定な泥の中を真っ直ぐに
進まなければならないのですから。

経験の浅い人がやると、
たちまち曲がってしまいます。


田植え機ではどうしても
行き渡らない端の細かい部分は、
昔のように手で植えます。

おばあさんが腰を曲げて
一生懸命に植えている姿を見たら、
一粒一粒大事に食べなければ、と
あらためて思います。


空になったトレイは、一つ一つ
丁寧に泥を落とします。
これもまた地道ながら大変な作業。
何百枚もあるのですから。

ラジオなど聞きながら、
朝から夕まで黙々と洗う作業を
1週間以上かけてやるそうです。
お米を作るのには、
本当に多くの人の労力が
かかっているんですね。


お昼ご飯の後も少し働き、
帰る準備をします。


去年もお会いした近所のおばさんがやってきて、
採れたてのじゅん菜とワラビを
お土産に持って来てくれました。

じゅん菜は普通に買うと
とても高いものです。
採れたてのものをいただけるなんて
有り難いことです。

「今度はじゅん菜採りにも来てね」と
嬉しいお言葉までいただきました。


この辺りは後継者がいないことが
悩みの種となっています。

少しでも若い人に興味を持ってほしいと思い、
私たちのような体験希望者を
歓迎してくれるのかもしれません。

ちなみに、渋谷の若い女性たちが始めた
「ギャル米」というお米は、
この近くの八郎潟で作っているみたいです。

若い人たちで農業を活性化させようとする試みは
とても良いことだと思います。


さて、秋田杉が美しい山の風景とも
お別れです。

東京へ帰る友人と私たちを
お父さんとお母さんが
空港まで送ってくれました。

お父さんには空港でお土産も買っていただき、
本当に世話になりっぱなしです。

次はいつ会えるか分かりません。

手を振って笑顔でお別れしました。


秋田を発ち、羽田に戻ってきました。
帰りのバスから見る都会の風景は、
とても違和感があります。

他人との物理的距離は遠いが
密に関わり助け合う生活から、

ぎゅうぎゅう詰めなのにお互い無関心な
へんてこな世界に戻ったのです。


早くも秋田が懐かしく思えてしまいました。

秋田の田植え2


朝起きると、やっぱり雨。

お父さんは田んぼを耕したりと忙しいので、
早朝から外でお仕事をしていました。

しかし田植えはできないので、
友人とお母さんが私たちを
観光に連れて行ってくれることになりました。


それにしても、食卓にはいつも
驚くほどたくさんの料理が並べられます。

朝食では色々試しているうちに、
お腹がはち切れそうになるほど
食べてしまいました。

この辺りの農家では普通かもしれないけれど、
ここでの一日のおかずは
二人暮らしの私たちにとって一週間分くらいの量。

訪問者には多少特別にしてくれているにしても、
量はいつもこんな感じなんだとか。

身体を動かしてよく働くから
よく食べるんでしょうか?
勧められるだけ食べることのできない自分が
怠け者に思えてしまってなりません。


さあ、ドライブです。

国内有数の広さだった湖を干拓した八郎潟には、
菜の花と桜で奇麗にデコレートされた道路が
何本かあります。

この季節は菜の花が満開で
桜は八重桜のみでしたが、本当に奇麗でした。
桜の季節にはたくさんの観光客が
訪れるのだとか。

とっても外交的なお母さんは、
国内外から観光で訪れる旅人との交流が好きらしく、
この菜の花ロードでもよく
写真を撮っている観光客に声をかけるそうです。


途中、物産センターに寄りました。
ほとんどは地元の農家の人たちのようですが、
とても賑わっています。

お土産や産直野菜がたくさんあって、
あれもこれもとやっているうちに
あっという間に時間が経ってしまいます。
家の近くにこんなお店があったらなあ…


写真は、物産センターの横にある
ソーラーパネルです。
この地域ではソーラーカーの国際レースも
開催されています。


さて、物産センターを後にし
男鹿半島の「なまはげ館」に向かいます。

その途中、山道で迷ってしまったので
配達のおじさんに道を尋ねると、有り難いことに、
おじさんは配達途中にも関わらず
私たちを大きな道までリードしてくれました!
なんて優しい人たち。


なまはげ館は山の中にありました。
うっそうとした林に囲まれているので
なるほど、今にもなまはげが出てきそう。

資料館はとても興味深いです。
こんな小さな国に、まだまだ知らない
多種多様な文化が詰まっているものです。

ちなみに写真は韓流ドラマIRISで
イビョンホンが着た衣装。


資料館でなまはげについて学んだ後は、
昔ながらのはなれで実演に参加。
囲炉裏もあって本格的です。
 
20人くらいのお客さんと一緒に
家主と2人のなまはげの問答を見学しました。



簡単に説明します。

なまはげは男鹿半島特有の神様のような存在。

大晦日の夜に数人のなまはげが家々に押し掛け、
「なぐごはいねが〜」と言いながら
家中を大きな音を立てて歩き回ります。
これは恐い!

わざと大きな音を出すことには、
悪いものを外へ追いやる意味があります。
なまはげは子どもを見つけては、恐がらせます。
大抵、ここで子どもたちは親にしがみつき泣き叫びます。
実演にはさすがに子役はいません。
(やりたがらないでしょう…)

そして、家の主人はなまはげに酒と食事をすすめます。
なまはげはそれに応じ、
用意された食事の前に座ります。

意外となまはげ、行儀がいい。

主人となまはげの問答が始まります。
なまはげは家族一人一人の良くない行いを追求したり、
お年寄りや病人に対して労りの言葉をかけたりします。

人間味のあるなまはげの一面を
見ることができます。

子どもがいればここで、
きちんと親の言うことを聞くことを約束させられます。

最後に、もうひと暴れして
なまはげが出て行きます。


大晦日の夜というのは
外は雪が積もっていて真っ暗で寒く、
ただでさえ神妙な気分になりますよね。

なまはげが現れても
おかしくない雰囲気なのかもしれません。


たっぷりとなまはげ文化を学んで
家へ帰りました。


夕方、皆で昨日行った温泉へ。
働いてもいないのに、申し訳ないです。

食事は友人家族の知り合いのご夫婦も一緒。

食べきれないほどの素晴らしい食事!
海の幸、山の幸、何でもあります。
豊かな土地なんですね。

連日の立派な食事で
あまり空腹ではなかったものの、
この素晴らしい食事を前に
もう後には引けません!


皆でおしゃべりをしながら
美味しい御馳走に舌鼓を打ち、
楽しいひと時は過ぎていきました。

食事の後はまた温泉に入り、
心身ともにのんびりとさせていただきました。


外では田んぼのカエルが
合唱をしています。

明日は晴れるといいな。

Saturday 14 May 2011

秋田の田植え1

秋田へ行ってきました。

友人の実家が米作農家なので、
田植えを手伝いに初めてお邪魔させてもらったのが
去年の5月。

その後、9月の稲刈りにも誘われたものの
行くことができず、
この春また田植えをしに伺うことになりました。


正午の便で羽田空港を出発し
秋田空港へ。


秋田の人は人がいい。

大抵、空港の荷物受け取り場では
コンベアベルトの周りに人だかりができ、
後ろからだと背伸びをしないと
自分の荷物を見つけることができません。

でもここ秋田では、誰も急ぎません。
数歩も下がった所で皆控えめに待ってます。

今回は秋田の人たちのこういう優しさを
色々な場面で感じることができた旅となりました。

さて空港を出ると、
友人が1時間以上もかけて
車で迎えに来てくれていました。
 
外はひんやりとした空気が気持ちよく、
八重桜が丁度花を咲かせています。

広々とした風景と
久しぶりの友人とのおしゃべりを楽しみながら、
山の合間にある懐かしい友人の家族宅に着きました。

ご家族は去年同様温かく迎えてくれました。
田舎の農家らしい木造の家が
何とも言えぬ温もりを与えてくれます。


今回は金曜から2泊して日曜夜に帰る予定。
明日の土曜はあいにく天気が悪く、
田植えはできないだろうとでした。

植えても雨や風が強いと
苗が倒れてしまうのだそうです。

残念ですが、明日は友人とお母さんが
男鹿半島へ観光に連れて行ってくれることになりました。


夕食の後は皆で温泉へ。
明日はこの温泉のレストランで
夕食を御馳走してくれるとのこと!

さらに、温泉からあがって休んでいる所で
話の流れで「バナナが好き」と言及しただけで
なんとその場で買ってくれたんです!
しかも2房も。

田植えの手伝いに来たのに、
逆に色々と気を遣っていただいて、
去年と同様本当に恐縮です…

こんなに優しくしてもらって
いいのでしょうか……


お父さんはいつも
朝4時頃に起きて夜8時には寝るそう。
この日は私たちのせいで少し遅くなってしまい、
お疲れのようでしたが、
喜んで付き合ってくれました。

Monday 9 May 2011

みなとみらいとお花

みなとみらいに行ってきました。

いつもは桜木町で映画を見るついでに
周辺を歩くことが多いのですが、
この日は天気が良かったので
春の日差しに誘われてふらりと出掛けました。

都心とは違い広々していて、
海を見ながら散歩したり芝生に寝転がったり、
ショッピングやカフェも楽しめるので
こんな晴天日にはもってこいの場所。


みなとみらいは町の雰囲気が
オーストラリアのシドニーに似ているなあと
感じることもあります。
同じ港町だからでしょうか。


家族やカップルが大勢いました。

赤レンガに行く途中の芝生には
シロツメクサがたくさん咲いていて、
子どもたちが懐かしい花の冠を作ったり
繋ぎ合わせてカーテンのように木にぶら下げています。

お花畑で戯れる子どもたち。

見ているだけで心和みます。

赤レンガ広場では、花壇を敷きつめて
お花の催しをしていました。

私が特に気に入ったのは
スミレなどの青い小さい花たちのエリア。


港の側の芝生でしばらくのんびりしてから
赤レンガの中のお店をまわり、
ランドマークを抜けて
横浜美術館の辺りを歩きました。

カフェで一休み。

みなとみらい周辺には、
中華街、公園、ショッピングエリア、夜景スポット、
美術館、コンサートホール、カフェなど
たくさんありますが、
意外と広くて一日に全部はまわれない!

いつも、「あそこ行きたいな」と思いながら
結局別の所で時間を費やしてしまいます。


また来ます。